今日は新規入居したテナントの貸室引渡しがありました。
引渡しした貸室は凡そ65㎡の面積で、当ビルの前は近隣ビルで倍の130㎡ほどのスペースに入居していたようです。
しかし長引くコロナ禍による事務所の人員や作業規模の減少、それに対する賃料コストを考えると不効率で広すぎるということで、半分の面積の貸室が近くの当ビルでたまたま空いていたので移転を決めたよう。
コロナ渦になってから、規模縮小のため移転してくるテナントが増えました。
それが今もまだ続いている状況です。
ともあれ問題なく今回も無事引渡しが終わり一安心。
入居が決まり、賃貸借契約の締結も完了した後、引渡し日までに当社が行う作業としては、
➀貸室の錠前交換・警備用カードキーの準備
②集合ポストのダイヤルナンバーの変更及びポストの清掃
➂空調設備の試運転・ブラインド(設置されている場合)の異状有無
④貸室内の写真撮影
⑤扉の表札・エントランスホールのテナントインフォメーションへの貼り出し名の確認・手配
⑥贈花の手配
と、作業項目はたくさんあります。
➀はこれは当たり前の作業ですが、入居前に錠前は交換しておきます。
交換用の錠前は常に予備を常備しておきます。
警備用のカードキーも最初は一定枚数を渡すのですが、前テナントが紛失して不足している場合もありますので、その場合は引渡し日に間に合うように警備会社に発行手配をしておきます。
②は当ビルの集合ポストはよくあるタイプのダイヤルを開錠ナンバーに合わせて開けるタイプなので、これも開錠ナンバーを変更しておき、引渡し日当日に貸室鍵と一緒にダイヤルナンバーをテナントに伝えるようにします。
それから、ポスト内部と外側を拭いてキレイにします。
ポストの中が埃だらけという場合もありますので、これをやっておかないと引き渡し時に印象を悪くしてしまいますので。
ちなみにこの②の作業は、➀と同時に行います。
➂の貸室内の空調設備の試運転で、引渡し日近くになって、暖房の効きが悪かったり、変な音が出ているなど異常が見つかり慌ててしまったケースもありましたので、試運転は必ず早い段階から行います。
特に最近は空調関係の部品も納期がだいぶかかるようですので、とにかく早めに試運転をかけて異常が無いかチェックしています。
ブラインドについても、巻き上げ・巻き下げに異常が無いかもチェックします。
④写真撮影は引渡し前の貸室内各部(天井・壁・床・窓・照明器具等々)に汚れや損傷が無い状態であることを証明するためで、退去時の原状回復に関係してくる作業になります。
撮影と同時に各所チェックもできるので、例えば原状回復工事の未了部分や前テナントが残したテープ跡など、このときに気が付くこともあります。
撮影した写真はプリントアウトして賃貸借契約書類と一緒に保存します。
⑤はビルによっては入居者側で好きなように貼ったり、反対に貼り出し方を一つに統一しているビルも多くあります。
当ビルでは貸室ドアの表札プレートは会社名・ロゴ等テナントの要望に沿った貼り出しで対応しています。
ただし、ドアに元々付いている表札プレートのサイズに合うよう作製したデザインデータを提出頂き、当社指定業者に製作発注(費用は当社負担)し入居日まで間に合うように貼り出ししています。
そしてこのテナントに提出いただくデザインデータは「イラストレーター」というデザイン用ソフトで作り、表札プレートのサイズ通りのアウトラインを入れたものを当社指定業者に送信して頂き製作依頼をかけています。
⑥贈花について。これはそのテナントの入居日(業務開始日)に合わせて当社からお祝いのお花を贈るというものです。
業務開始日(極力、引越しが終わり一段落しそうな日)を事前に聞いておいた上で、当社からお花屋さんに配達の手配をしておきます。
ちなみにどんなお花を贈るかは、お花屋さんにお任せしています。
これは結構喜ばれます、はい。
入居申込みがあってから契約締結までももちろん大事な作業ですが、引渡しのための準備は特に作業項目が多く、当たり前なことをやっているのですが、どれも抜けてはいけない作業になります。
そして、引渡しはビル側にとっては一つのゴールといえますが、テナントにとっては新しいスタートとなる重要な儀式と言えると思います。
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