これからビル管理業界に就職される方、或いは今、既にビル管理の現場に就いてる方におススメしたい資格についてお話したいと思います。
ビル管理に必要な資格はだいたい取得しているよっていう方は、この記事はスルーしてください(^^;
ビル管理業務で必要とされる代表的な資格に
- 建築物環境衛生管理技術者(面積3000㎡以上のビル・商業施設等、8000㎡以上の学校)
- 電気主任技術者(第一種~第三種まであり)
- 電気工事士(第一種又は第二種)
- 消防設備士(甲又は・乙種)
- エネルギー管理士
- ボイラー技士(特級・一級・二級あり)
- 危険物取扱者各種(甲種・乙種・丙種あり)
などがあります。これら”現場系”と言われる資格には、取得するための受験資格が厳格に定められている上、どれもが簡単には取得できる資格ではありませんが、ビルの設備(つまりハード面)だけでもここに挙げた以外にも資格があり、広範な実務経験を積みながら知識・技術を習得していくことで取得できるものがほとんどだと思います。
まずは国家資格の建築物建築物環境衛生管理技術者(通称:ビル管理士またはビル管理技術者ともいう)の取得を目指しましょう。
そして、建築物建築物環境衛生管理技術者は、一定規模以上の特定建築物で選任が必要とされていますが、仮に今従事しているビルが小規模で特定建築物に該当していなくても、一定の実務経験(厚労省が定める建築物での設備管理の実務経験2年以上)があれば受験資格を得ることができます⇒建築物環境衛生管理技術者試験
ちなみに僕の場合、今現在勤務させていただいているビル(3000㎡以上の特定建築物)の前は、オフィスと飲食店が混在する小規模ビル3棟(1000~1500㎡)の管理業務に従事し、そこでの実務経験を得て建築物環境衛生管理技術者の資格を取得しました。
この建築物環境衛生管理技術者は、知識やスキルがなくても、17日間の講習に参加(費用11万円)して取得するという方法も選択できます。僕は講習会に参加できる時間もお金もありませんでしたので、試験に合格して取得する方法しかありませんでした。
結果、2回の受験で合格し、この資格が必要とされるフィールドに転職し、今に至ります。
僕が建築物環境衛生管理技術者として選任・監督するまでは、ビルメンテナンス業者の建築物環境衛生管理技術者と外部委託契約をしていましたので、その分のコストカットにもつながりました。
ちなみに現在勤務しているビルは自社雇用の管理人さんが2名体制、他、エレベーター、空調、給排水、清掃などは外部業者と委託契約しています。
そしてその転職の際、実はもう一つの資格が求められていたのですが、その資格というのが、宅地建物取引士でした。
大規模特定建築物のこのビルでは、不動産仲介など宅建業も行う会社ではなく、あくまでも自社ビルの賃貸ですので宅建業の免許も宅地建物取引士の設置義務もありませんが、入居テナントの数が100社という状況もあり、賃貸借契約に関することや民法のスキルも必要とされていました。
そしてちょうど、前職場在籍中に建築物環境衛生管理技術者資格を取得後、宅地建物取引士の勉強もしていましたので、現在の職場に転職後も勉強を続け、2回目の受験で合格しました。
今ではビルの設備管理(ファシリティマネジメント)だけでなく、テナント誘致・契約・解約処理、賃料管理(プロパティマネジメント)など、全般的に行っています。
宅地建物取引士としての知識だけでなく、お付き合いのある不動産仲介業者とも対等の立場で情報共有できるメリットもあります。例えば、賃貸借契約書の条文についてや、契約・解約時のトラブル対応についての情報など。
やはりビル管理はビルのあらゆる設備を良好な状態に維持していくためだけでなく、そこに入居するテナントの経済活動の拠点を継続させるためのあらゆるニーズに対応していかなければなりませんし、それによる高い入居率と低い空室率を維持していくための施策も常に求められます。
その業務の中で、重要なポジションとしての自分の仕事にやりがいを感じることと思います。
そういった意味でも、宅地建物取引士の取得をお勧めしたいです。
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