フリーレント事情

ビルの空室事情・テナント誘致
Woman's hand with calculator.

新規入居テナントへのフリーレントについて個別で御質問頂きましたので、今回はフリーレントについてお話したいと思います。

 

まず、当ビルの場合ですが、フリーレントはほとんど応じていません。

 

但し、例えば入居日が月初の11月1日である場合、少しづつ荷物を搬入したいということで前月10月下旬の1週間~長くても10日位はフリーレントにしてあげることはよくあります。

 

1ヵ月のフリーレントとしたテナントもありますが、その場合でも、室料のみフリーレントで、共益費(+電気料)は頂いておりました。

 

 

中には「6か月のフリーレント」を謳いテナント誘致に尽力されているビルもありますね。

 

但し、条件として、契約期間内に解約した場合、その6か月分の賃料を返して頂くという契約条件としている場合が多いのではないでしょうか。

 

或いは、期間内の解約に限らず、通常解約の際も退去時は6か月のフリーレント分を返して頂く(敷金から相殺)という場合もありますよね。

 

そしてこのフリーレント、ビル側としても空室を埋める策として、新規テナントに入居を決めて頂くために提供したいサービスではありますが、稀に、実はフリーレントはテナントからの契約条件としての要望では無く、仲介業者がテナントに「フリーレントを付けさせる」ことを提案しているケースもあります。

 

これについてはテナントがそのビルへの「入居を決断しやすくするための好条件」として仲介業者がいわば尽力しているのは分かります。

 

また、そのテナントとの今後のお付き合いも加味しての対応なのでしょう。

 

しかし、これもケースバイケースで、初めの空室内覧時やその後のやり取りの中で、テナントがフリーレントを要望している場合はその時点で打診があります。

 

(ちなみに当ビルではフリーレントは基本的にはつけていないことを内覧時にお話ししています。)

 

しかしある程度やりとりした後でフリーレントの要望が出た場合、それがテナントからの要望なのかを契約締結前に直接テナントに確認するようにしています。

 

フリーレントがなくても入居する意向であるにもかかわらず、仲介業者がテナントに「フリーレントを付けさせる」としていたことを契約後にテナントから聞かされたこともありました。

 

テナントからの要望であれば多少は検討しますが、そうでないのなら、敢えてフリーレントを付ける必要はありません。

 

 

確かに、空室がいくつかあり、それがなかなか埋まらない状態が続けば、フリーレントを付けることも誘致には有効な手段です。

 

市場的に活況で、空室率が低く入居率も目標とする70~80%を維持できているのでしたら、フリーレント無しでも成約にはほとんど影響はありません。

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